Global Food Value Chain Latin America
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GFVC中南米部会から

.基本的考え方

(1)日本の技術・ノウハウを活かしたフードバリューチェーン構築

世界人口の増加と所得の向上等に伴う食生活の変化により、世界の食市場は拡大を続けている。農林水産政策研究所の推計(平成31年3月)によれば、2030年における世界34カ国・地域の飲食料市場規模は1,360兆円と、2015年の1.5倍に増加し、このうち中国やインドを含むアジア地域の市場規模は420兆円から800兆円と1.9倍に拡大すると見込まれる。

特に、高い経済成長により増加する中間層・富裕層等の食生活の変化に伴い、「新鮮」、「安全・安心」、「高品質」など高付加価値な食品への需要は世界的に高まっている。そのような中、途上国・新興国は、国内の食料の安定供給・高付加価値化に加え、TPPなどの巨大経済圏の形成の動きもとらえ、国外市場への関心も高めている。その一方で、戦略的に食品に価値を付加していくプロセスであるフードバリューチェーン(以下「FVC」)の構築は技術・ノウハウの不足から未だ不十分であり、優れた技術・ノウハウを持つ海外企業等の投資を呼び込むことで国内農業・食品産業の振興を図ろうとする動きが活発になってきている。

一方、我が国の飲食料市場規模は今後の人口減少や高齢化の進展により縮小する見込みであり、我が国の食産業にとって、途上国・新興国におけるFVC構築への参画は、これまで培ってきた、高度な農業生産・食品製造・流通システム、高品質コールドチェーン、先進性・利便性の高い日本型食品流通システム、環境負荷軽減など、日本の「強み」である様々な食関連の技術・ノウハウを活かしつつ、巨大な市場を獲得する可能性のある大きなビジネスチャンスである。このチャンスを活かし、我が国食産業の海外展開を促進していくことは、その安定的な成長と相手国の経済発展等に寄与し、また、構築されるFVCを通じて輸出を促進するとともに、国際収支ベースでの農業者等の稼ぎの拡大にもつながるものである。

また、このようなFVC構築を通じて、途上国における、貧困、飢餓の撲滅や、持続可能な消費と生産の確保などが図られ、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも貢献すると考えられる。

(2)GFVC戦略に基づくこれまでの取組

2014年6月に策定された「グローバル・フードバリューチェーン戦略」(以下「GFVC戦略」)に基づき、農林水産省は、海外展開に意欲のある我が国民間企業を主なメンバーとする「グローバル・フードバリューチェーン推進官民協議会」(2014年6月)を設置し、この5年間、途上国・新興国を中心とした海外におけるFVC構築を通じて、我が国食産業の海外展開の支援に取り組んできた。

具体的には、情報共有や投資拡大に向けた課題の洗い出し、これらを踏まえた専門的調査による相手国の投資環境の把握、相手国政府との政策対話や両国企業も参加したフォーラムを通じたビジネス・投資環境整備の推進、及び、官民ミッションの派遣・展示会への参加等を通じた現地企業とのマッチング支援など、様々な取組を精力的に実施してきた。

このような活動を通じ、同協議会のメンバー企業・団体数は設立当初の77から現在450以上まで増加した。また、FVC構築のための二国間プログラム等の策定や、相手国の規制緩和・撤廃等の投資環境の改善、農産物・食品に係る日本の規格・制度の普及、相手国政府や企業との関係構築支援を通じた我が国の企業進出の促進など、様々な成果が得られている。

これらの取組も寄与し、食関連産業(食料品製造業・飲食サービス業)の海外売上高は、2017年度に5.9兆円に達し、GFVC戦略の目標値である2020年度の海外売上高約5兆円(2020年度)を前倒しで達成した。

(3)FVC構築推進のための新たなプランの策定

今後も拡大を続ける海外市場や相手国の投資ニーズの増大等を踏まえれば、中小企業をはじめ、より多くの企業の海外への進出余地は大きいと考えられる。その一方、多くの途上国・新興国では、市場ポテンシャルに比べ日本企業の進出数は依然少なく、また、事業展開の障壁となる投資規制や輸入規制、独自の食品規格・基準等が存在する。

このような中、他国企業との競争にも勝ち抜き、我が国食産業の海外展開を拡大していくためには、我が国の官民が一層連携し、より戦略的な取組を実施していく必要がある。特に、これまでの画一的な取組から各国・地域ごとにターゲットを定めた取組の実施、個別的・点的な企業進出支援からFVCの各要素を構成する複数企業の連携等による波及効果の大きな海外展開に対する支援への移行、既進出企業との連携等を通じた地方企業の進出促進、輸出と投資の一体的推進、スマート農業など日本の新たな「強み」の普及等が重要と考えられる。

このような状況を踏まえ、これまで5年間のGFVC推進官民協議会の活動で得られた知見等に基づき、FVC構築を通じた我が国食産業の海外展開を一層加速化するため、新たに「グローバル・フードバリューチェーン構築推進プラン」を策定する。

本プランに基づき、GFVC推進官民協議会メンバーの民間企業、大学・研究機関、地方自治体、政府関係機関、関係省庁及び在外公館等の連携のもと、日本の技術・ノウハウを活用した、途上国・新興国等におけるFVC構築を通じ、我が国食産業の海外展開を推進する。この際、JICA食と農の協働プラットフォーム(JiPFA)、経協インフラ戦略会議、アフリカビジネス協議会、「知」の集積と活用の場®産学官連携協議会及び新輸出大国コンソーシアムなど、FVC構築、食産業の海外展開、農林水産物・食品の輸出促進等に関連する各協議体とも緊密に連携した取組を実施する。

これにより、我が国及び相手国の食産業の発展(Win-Win関係の構築)を図り、世界及び日本の食料安定供給に貢献するとともに、FVC構築を通じた相手国への日本の農林水産物・食品の輸出促進及び輸出環境整備を推進する。

(4)目標

① GFVC推進官民協議会メンバー企業・団体数を今後5年間で800社・団体まで増加させる。

② 協議会メンバー企業の海外進出数を今後5年間で200社まで増加させることを目指す。

.新プランにおける取組の視点

これまでの取組成果や課題、新しい技術の展開可能性等を踏まえ、新プランにおいては以下の主要な視点から、相手国におけるFVC構築を通じた我が国食産業の海外展開の一層の推進に取り組む。

(1)各国・地域における取組の重点化

これまでの5年間に実施してきた様々な取組やその成果等を踏まえると、各国・地域で民間企業の進出状況(表1)、FVCの発展段階及びそれに基づく課題は大きく異なっており、我が国食産業の海外展開を更に促進していくためには、これらの状況をより詳細に把握・分析し、各地域の実態にあわせた取組を実施していくことが非常に重要である。

そのため、これまで主にFVC構築の取組を実施してきた国・地域を中心に、企業の進出状況とFVCの発展段階及び主要な課題の概観を図1のとおり整理した。このような国・地域ごとの実態に基づき、民間企業の事業展開に有効な取組を定めた国・地域別プラン(P11~)を策定し、これらの国・地域における企業支援の取組を重点化することを通じ、海外展開の促進を図る。

特に企業の進出状況を踏まえ、以下の点に重点的に取り組んでいく。

①市場ポテンシャルに比べ企業進出が進んでいない地域

→複数企業が連携した事業展開等、企業の進出促進(主にインド、アフリカ、ロシア)

②企業進出が一定程度進展している地域

→企業の円滑な事業の実施・拡大につながる、規制の緩和・撤廃等のビジネス・投資環境整備の推進(主に中南米)

③多くの企業が進出済みの地域

→事業の安定化・より一層の発展のための強固なビジネス環境の構築に向け、日本型の規格・基準、生産システム等の普及推進(日本型食品規格・制度、日本式の農業生産管理技術、高度な食関連技術の普及と、それらの運用に必要な人材の育成)(主にASEAN、中国、豪州)

図1 各国・地域における企業の進出状況、FVCの発展段階と主要な課題

・ インドやロシア極東では、生産性・品質向上、高度加工、鮮度保持など幅広い分野でニーズがある。

・ 中南米やASEAN(CLMV国)は生産~流通段階におけるFVC構築が進展し、安全・安心な農産物生産やスマート農業技術などのニーズが増加。

・ ASEAN4国及び中東は流通~消費(川下)の段階におけるFVC構築が進展しており、特に富裕層を中心に安全・安心な食品、健康・機能性食品など付加価値の高い食品へのニーズが高まっている。

・ 中国では、FVCがかなり発展してきており、外食・中食分野や健康食・高齢者向け食品など、中間層を中心に、より高付加価値な食へのニーズが高まっている。

・ 豪州では日本との季節の逆転を利用して二国間で連携した農業生産を行い、第三国へ年間を通じて輸出を行うなどのニーズが存在。

表1 途上国・新興国への我が国食産業の海外展開状況

(2)企業コンソーシアム形成・計画策定支援

これまで実施してきた我が国食産業への海外展開支援は、各企業に対する個別的・点的な支援が中心であり、その成果が限定的なものも少なくなかった。

一方で、日本の「強み」を活かし海外展開を拡大していくためには、FVCの各段階を構成する複数の企業が連携し、日本の技術・ノウハウや商品をパッケージで展開することが効率的であり、また、これまで単独での海外進出が難しかった中小企業の海外展開を促進するなど、波及効果も大きいと考えられる。このような複数企業の連携は、特に、FVC構築が進んでいない国・地域で効果的と考えられるが、そのような具体的な計画策定を担う企業体が不足している。

このため、政府関係機関等とも連携しつつ、農林水産省が主導的役割を担い、インド、アフリカ、ロシアなどにおいて、それぞれのFVC構築の重点的取組に応じた、企業コンソーシアムの形成及びコンソーシアムによる計画策定を積極的に支援し、複数企業が連携した海外展開を推進する。

この際、効率的な事業展開のためには、合弁会社の設立等、現地企業との連携が重要であることから、現地パートナー候補企業の情報収集や商談機会の設定などに取り組む。

(3)地方企業の進出促進

これまでの我が国食産業の海外展開は大都市圏の大企業が中心であり、GFVC推進官民協議会の活動も首都圏に偏っていた。

一方、海外で求められる優れた技術を有する農業生産者や中小の食品加工業者は地方にも多く存在する。しかし、地方の中小企業は、海外市場の可能性や潜在性を認識していないこと、人材や資金の制限により事業化まで企業体力が続かないという課題があり、その進出は遅れている。一方で、中小企業は比較的意思決定判断が速く、時機を捉えて進出が一気に進む可能性も有している。

このため、中小企業が重要なプレイヤーとの認識のもと、地方の生産者・中小企業に対し、地方でのセミナー・会合等を通じ、これまで蓄積した情報や海外展開のノウハウの提供や各種支援ツールを紹介するとともに、(2)の企業コンソーシアムへの参画や既進出企業との連携を支援し、地方企業の海外進出を促進する。

(4)輸出と投資の一体的促進

日本産農林水産物・食品の更なる輸出拡大には、単に「モノ」として輸出するだけではなく、FVC構築を伴う現地生産・加工、店舗展開等の食産業の海外展開(投資)との一体的な取組が有効と考えられる。この取組は、現地ニーズをより的確に捉えた日本産農林水産物・食品の輸出とともに、国際収支ベースでの農業者等の稼ぎの拡大にも繋がると考えられる。

表2 輸出を牽引する海外展開(投資)の類型

輸出を牽引する海外展開を類型化すると表2のとおり整理できる。例えば、類型1「店舗展開型」のように、日本食を提供するレストランやお弁当や総菜等を販売する小売店が海外進出すれば、その料理・商品の一部に利用される日本食材の輸出増に結びつくと考えられる。特に、お弁当をはじめとする日本食は、様々な食材を少しずつ食べるという少量多品目の特徴を有していることから、その普及は食関連産業の進出拡大と様々な農林水産物・食品や関連資材の輸出につながる可能性がある。

このような観点から、各国・地域の特色やニーズを踏まえ、日本食・日本食品の展開を軸に、輸出と投資の一体的な促進に取り組む。この際、日本食・日本食品の普及に重要となるコールドチェーン整備をあわせて推進する。

また、我が国農林水産物・食品の輸出の障壁となっている各国の食品衛生基準、検疫条件等への対応については、農林水産省が新たに設置する輸出促進の司令塔組織のもと、その取組を推進する。

(5)スマート農業技術の海外展開の推進

 日本のスマート農業技術は、国内農業のみならず、農業形態や気候が近いアジア地域を中心に、農業者の経営改善、安全・安心な農産物の生産、環境負荷の軽減、途上国における農業者の組織化の推進等、様々な課題の解決に貢献できる可能性を有しており、拡大が見込まれる海外市場での普及を積極的に推進していくことが重要である。その一方で、これらの技術は、日本国内においても普及途上にあること、現地の通信インフラ環境や関連法制等に係る情報の不足、現地のニーズに応じた改良が必要等の理由から、現時点では、その海外展開は十分ではない。

 このため、図2に示す、海外で導入可能性があるスマート農業技術を念頭に、関係省庁とも連携し、ASEANなどの各国政府との二国間政策対話等を通じ通信インフラ環境、関連法制、具体的なニーズ等の把握と環境整備を推進し、それぞれの国・地域で有効なスマート農業技術の普及に取り組む。この際、現地企業との連携等を通じ、各国のニーズに応じたスマート農業技術の改良を推進する。

 また、スマート農業に重要となるのは、気象、土壌、経営データ等の様々なデータを活用し、効率的な農業経営を実践していくことであり、我が国では、世界に先駆け、民間企業間の協調・連携を図るデータプラットフォーム「農業データ連携基盤(WAGRI)」を構築し、データ利用の環境整備を推進しているが、多くの途上国・新興国では、そのようなデータプラットフォームの整備は進んでいない。

このため、内閣官房との連携のもと、WAGRIの普及やそのノウハウ提供等を通じ、ASEANを中心に農業関連データプラットフォームの構築を支援する。その際、WAGRIを生産分野から加工・流通・消費分野まで拡張するため研究開発を進めているスマートフードチェーン(SFC)システムも念頭に、生産~消費に至る「モノ」の動きと連動したFVC全体のデータ活用・連携を推進し、農産物の高付加価値化に活かせる環境の整備に取り組む。

上記の取組を推進する際、我が国農業の強みに直結する高度技術・データ等の流出防止、知的財産の保護に留意する。

図2 各国・地域でのスマート農業技術の導入可能性

(6)GFVC推進官民協議会を通じた海外展開の一貫支援

上記の取組を実施していくため、グローバル・フードバリューチェーン推進官民協議会をFVC構築のプラットフォームとして引き続き最大限活用し、産学官連携のもと、企業の情報収集から実際の進出に至る一連のステップを一貫して支援する体制を構築し、我が国食産業の海外展開を促進する。

 また、FVC構築を通じた食産業の海外展開を推進する上では、相手国政府の協力や連携が必要不可欠である。そのため、両国の官民参加による二国間政策対話・官民フォーラムの開催や官民ミッションの派遣を通じ、上記(1)~(5)の取組の推進につながる、FVC構築のための議論、規制緩和・撤廃等の要請、日本企業の技術のPR、民間企業と相手国との関係構築、及び、民間企業の事業展開の促進に繋がる二国間プログラムの策定を推進する。

6.中南米(主にブラジル・アルゼンチン)

FVC構築の重点範囲
  •  複雑な税制の改善、外貨規制の緩和、許認可等に係る煩雑な諸手続きの改善(通関や各種手続の統一化、透明化、簡素化、迅速化等)を通じたビジネス・投資環境の整備
  • スマート農業技術等の導入・活用を通じた農畜産物の生産・加工の効率化や高付加価値化等の推進

(1)これまでの主な取組

農林水産省では、政府と民間セクターとの継続的な対話の場として、ブラジルとの間で「日伯農業・食料対話」、アルゼンチンとの間で「日亜農林水産業・食料産業対話」を定期的に開催し、両国における、①我が国食産業の事業展開や我が国の農林水産物・食品の輸出促進等に資するビジネス・投資環境の改善、②農牧畜業・食料産業の競争力強化のための我が国企業の技術の活用・導入、③穀物輸送インフラの改善等に取り組んでいる。

(2)我が国食産業の進出状況

中南米、特に南米は、日本から地理的に遠いものの、世界の食料市場における一大供給地域であり、我が国にとって、食料安全保障上、重要な地域であること、また、中南米全体で6.4億人の人口を有する巨大市場であることから、農業生産、食品製造・食品卸売分野の企業など、50社以上の企業が進出している。進出数は近年やや減少傾向にあるものの、食品製造業・飲食サービス業の売上高は増加している。

(3)FVC構築の現状と可能性

(複雑な税制・許認可等)

中南米地域では、例えば、「ブラジルコスト」と呼ばれるような、複雑な税制や許認可等に係る煩雑な諸手続き、過剰な労働者保護、及び、脆弱なインフラ網によるコスト高など、ビジネス・投資環境の整備は遅れており、我が国企業の事業展開の障壁となっている。

ブラジルでは穀物生産が成長を続ける中、国内の輸送インフラ整備によるコストの削減は、国際競争力を強化する上で重要な課題の一つであり、穀物輸送インフラ整備が、引き続き我が国企業の高い関心となっている。

(生産性向上・高付加価値化)

中南米地域の中でも、ブラジル、アルゼンチンは広大な国土に恵まれ、とうもろこし、大豆、粗糖、牛肉、鶏肉等の一大輸出国であり、我が国にとって、食料安全保障上、重要な国である。大規模な穀物生産が行われている中、ブラジルの穀物生産の中心地であるセラード地域などにおいて、スマート農業技術の導入・活用等を通じた、生産性・品質の向上を進める動きが見られており、我が国のスマート農業技術の導入等を通じた、同国における食料供給力の向上が期待できる。

また、両国では、一次産品中心の輸出からの脱却、農畜産物の加工を通じた高付加価値化による輸出競争力の強化、及び環境保全型の持続可能な農業生産等が課題となっており、より高度な加工技術や鮮度保持技術、より効率的で環境負荷を低減できる技術の導入など、我が国企業の有する技術やノウハウの導入・活用が期待される。

(日系人社会)

中南米地域は、約210万人(ブラジル190万人、ペルー10万人、アルゼンチン6.5万人、メキシコ2万人等)と世界最大の日系社会が存在し、世界有数の親日的な地域である。多くの日系人が農業生産に従事し、日本企業との連携を通じた事業拡大を希望している。そのような中、農林水産省では、中南米5か国(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ボリビア、ペルー)の日系農業者等への技術研修を通じた人材育成や、日本企業とのビジネスマッチングを推進している。

(4)FVC構築の重点範囲と主な取組

以上を踏まえ、中南米地域での我が国食産業の事業拡大及び我が国の農林水産物・食品の輸出促進を図るため、複雑な税制の改善等を通じたビジネス・投資環境の整備、スマート農業の導入・活用を通じた農産物の高付加価値化の推進に重点的に取り組む。この際、現地日系人社会とも連携し、我が国の農林水産物・食品の輸出促進を図る。

(主な取組)

① ブラジル及びアルゼンチンとの二国間政策対話等を通じ、我が国食産業の事業展開の課題である複雑な税制の改善、外貨規制の緩和、許認可等に係る煩雑な諸手続きの改善(通関や各種手続の統一化、透明化、簡素化、迅速化等)等を要請し、課題解決を図る。また、ブラジルとの二国間政策対話においては、同国の穀物輸送インフラの改善・整備に向けた要請等を通じ、穀物の輸送コスト削減及びその安定的な確保を図る。

② 相手国政府機関やJICA食と農の協働プラットフォーム等と連携して、我が国企業が有するスマート農業技術、高度加工技術、鮮度保持技術、環境負荷を低減できる技術等の導入・活用を推進する。

③ 日系農業者等との連携交流事業等を通じ、我が国食産業と日本の技術・ノウハウを習得した日系農業者の連携によるビジネス創出を推進するとともに、我が国食産業の事業展開や商品開発を支援することができる人材の確保や育成を進める。